第9章 Sketch3 --また冬に会おう※
耳元に顔を寄せて私の膝を撫でている。
「あんたはどこも美しいな。長い足も、この俺の手に余る胸も」
そうやって下から掬い上げた胸を包む。
衣服の上からでも見て取れた筋肉質そうな体は脱ぐとやはり思った通りで、盛り上がった胸と肩の間に頭を置くと心地良かった。
「髪も解くと、夜に閉じ込めちまうみたいに見る者を捕える」
そしてこれでもかという程、温度差を感じさせるこの男の話し方はわざとなのか。
「こんなガサガサで骨張った手と日に焼けた体のどこが……んンっ」
座したままで私を持ち上げたケリーが再び自身を私の中に埋めた。
並み以上の大きさのものをまた拡げながら穿たれ声を上げる。
「ぁ、ま、また……おまえ、は」
「ゴーダ、無理に意識しようとするな。何も考えるな……さて、彫刻について教えてくれ。手先は器用な方だから心配しなくていい」
「何、を言って……」
「またさっきみたいに音を上げる位に激しいのが好みか?」
耳に届く声は特にからかっている様子もない。