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テイルズオブヴェスペリア フレン夢

第8章 ギルドの巣窟 ダングレスト


ユニオン本部を出るとあの門番に裏口と馬の案内をされた。ドンの根回しに感謝して早馬を走らせる。ダングレストにいれば時間の感覚が鈍くなるがまだ南天と言った時間帯だ。開戦するとすれば当然日没前となる。
「間に合ってくれよ……!」
懐の羽根を押さえて祈った。
その祈りが通じたのか羽根の効果か、ヘリオードまでほとんど足止めを食らうことなく到着することが出来た。
赤眼を出し抜けたとは考えられるが、魔物たちがフレンを避けるように移動するのを何度か見た以上ただの偶然ではないだろう。
とにかくフレンは戦争の準備を始めている騎士団を無視して本部に飛び込んだ。
「待っていました、フレン」
落ち着いた様子のヨーデルにフレンは詰めていた空気を吐き出した。
「申し訳ありません、すべて私の不手際です」
「いいえ、何かしらの妨害は予測できていたのに……力不足でした」
「良かった、やはり殿下もお気づきだったのですね」
後手に回っている現状は良くはないが、少なくとも上の理解があれば動きやすい。
もしかするとこうなることも予測して動きやすく立場の軽いフレンを起用したのかもしれない。しかし『探し物』の任務と同様に出世したいフレンにも利がある。
「アレクセイも水面下で開戦を引き延ばしています。これを……これが最後のチャンスです」
「必ずドンに手渡します」
あらかじめ用意してあったであろう書類を懐にしまってフレンは再び本部を飛び出した。
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