【ヘタリア】魔法少女×枢軸×連合=カオス【APH】
第2章 マスコットキャラがグロテスクなのはなぜですか
「このキモイという言葉を体現したような腐海よりの使者はなに!?」
「魔法少女にはマスコットキャラが必要だろ!」
「嫌がらせか!!」
アーサーは心外だとでも言うようにキョトンとする。腹立たつなおい。
それからしょぼんと眉を下げた。
「一番魔力の強いやつ召喚したのに……」
気落ちした肩に、なぜか私が悪いことをしたような気になる。
いやいや周りの菊とかフェリちゃんとかにーにとかドン引きしてますけど。
納得いかない顔の私の肩を、菊がぽんぽんとたたいた。
「……アーサーさんには、変身のための魔力をお手伝いして頂きました。なので受け取ってあげてください」
「科学と魔法のコラボレーションですか」
「大人の都合です」
ご都合主義乙と叫びたかったが、私は耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍んだ。
そして限りなく優しげな菊の笑みに諦めを覚える。
仕方なく私は、
「ありがとうございます」
音声読み上げ機より抑揚のない声で、そう言った。
途端にアーサーの表情がパアァッと輝き出す。
「魔力使い切って召喚した甲斐があったぜ……」
「!?」
ふらっとアーサーが倒れた。
心残りはなにもないという、大往生な顔をしている。
すぐさま菊が駆け寄っていって「あなたのご恩は決して忘れません……!」などと熱く語りかけていた。
そのアーサーの頭、というか顔には、召喚された王蠱……のミニバージョンがちょこんと乗っている。
もう、なんか、いろいろついていけない。