【ヘタリア】魔法少女×枢軸×連合=カオス【APH】
第5章 魔法よりも拳を使うことが多いのは気のせいです
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菊とドイツ国民全員の死闘(物理)を眺めながら、アルはため息をついた。
それから周りを見渡して、再び深いため息をついた。
まず、傍らのアーサー。
スティックの星が欠けたとかで、うずくまり虚ろな目でスティックを見つめている。
小さい声でぶつぶつ言っているため、一目で「あ、こいつヤバい」とわかる。
少し離れたところで耀とフェリシアーノ。
即席のキッチンを作って、きゃいきゃい料理をしている。
ルートは、カメラをしっかり構えたまま華麗に動き回る菊に視線が釘付けだ。
「あれが……NINJA……!」
気持ちはわからなくもない。
イヴァンはバトっている二人をニコニコ見ているだけだ。
言わずもがなギルとフランシスは、倒れたままである。
どいつもこいつも脚本どころではない。
ドラマの世界は非情なのだ。シビアなのだ。
序盤くらい脚本通りに運ばねば、カオスを避けねば、打ち切りは不可避だ。
アルはそんなドラマ業界(主に自国の)に思いを馳せると、ふと思いついたように呟いた。
「……なんだか、格闘少女にした方がいいんじゃないか……?」