【ヘタリア】魔法少女×枢軸×連合=カオス【APH】
第5章 魔法よりも拳を使うことが多いのは気のせいです
「もおおおぉぉぉおおおぉぉぉ! 黙ってりゃ貴様ら! 人をモノみたいに! 好き勝手しやがって!!」
「やべぇ! 普段わりと温厚なドイツ国民全員が大分ぶっ壊れてる!」
悔しくも半泣き顔で喚き散らす私。
そこにツッコミ(?)を入れたのは、ギルだ。
呼んだのはなんとアル。
昔世話になったよしみ、とからしいが、明らかな人選ミスに思えるのは私だけだろうか。
「味方だからってなにしてもいいわけないでしょうがぁっ!!」
「なに言ってるかわからねぇけど言ってることはあってる!」
……茶々を入れているようにしか聞こえないのも私だけだろうか……。
人選ミスについて小一時間アルを問い詰めたいところだが、
「じゃー俺様は、どっちの味方でもねぇけど、ドイツ国民全員だけには味方になって協力する、みたいなスタンスでいいのか? トリックスターみてーな!」
“トリックスター”の語気を強めてギルが尋ねた。
アルは軽快に頷く。
トリックスターって、アナタそれが言いたいだけじゃね……?
「よしっ! ドイツ国民全員、頑張ろーぜ!」
「あ……はい、よろしくお願いしま――」
「馬鹿め! 勝負はもう始まっている!」
そう奇声で遮ったのは、アーサーだった。