第9章 桃色の砂浜
波の音が心地いい。
光が降り注ぐビーチはキラキラ
輝いていて思わず目を細める。
ゲンガーも気圧されたように
ジッと波を見つめていた。
「それじゃ、気をつけてね」
「はい、また明日」
博士がネオワン号と共に
光の粒になって消えるのを見送り、
日焼け止めを持ってくるのを
忘れたなとぼんやり思うのだった。
人がいない島は最高だ。
その場で荷物を置き水着に着替える。
それにしても暑い島だ、
まさに南国のビーチといった雰囲気。
辺りのナッシーたちも
太陽の光にまったりと寛いでいた。
「ゲンガーちょっと手伝って」
「ゲンガ?」
ニジイロビーチには陸地が少ない、
キャンプを張るならここになる。
ゲンガーに押さえてもらいながら
一人よりも楽に設置する事ができた。