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ゲンガー夢

第19章 利害と信頼/ユナイト編4


「そうですか……
面白い事例だったのですが、
研究としてはあまり資料が
得られずに終わってしまいましたね」

ふむ、とリン博士はPCに蓄積された
ユナイトの試合データを眺める。
ゼラオラと過ごした日々が
無機質な数字となって並んでいた。
それは別に、
特別良い戦績とまではいかない。

「しかしエオスエナジーの新たな
可能性について知見が得られました。
ありがとうございましたレナさん」

"ありがとうございました"か。
カガミ博士とその後も何事か
研究について話し込んでいたので
適当な理由をつけて離席した。

ユナイトの試合に追われていた頃は
もう少し忙しない毎日を過ごしていた。
まるで夢か何かを見ていたかのようで
今や実感すらない。

それはそうだ、私は
"ポケモンの言葉が分かる稀少な人間"
であっただけで今は違うのだから。
ただ、私なだけだ。
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