第9章 【シピ】星ノ流レル夜
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「1年に1回しか好きな人に会えないとしたら、どうする?」
シピに聞いてみたことがある
「なんだよ、藪から棒に」
「そういう昔話があるんだよ」
「そうだな。会えねーよりゃ、一回でも会えるって決まってんならいいんじゃねーか?」
シピは首元の猫をちらっと気にしたようにしてから、そう答えた
「……確かにそうだね」
それまでは1年に1回なんて寂しいと思っていたけど、
確かに2度と会えないなんかよりはずっといい
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にゃ~
足下に柔らかくてあたたかい感覚
「あれ、窓開けっぱだったか」
星があまりにもきれいだったから、つい長居してしまった
すり寄ってきた愛しい存在を抱き上げる
「ご飯にしよっか、シピ」
ぅにゃぁ
力持ちで料理上手だった’君’はもう居ないけど
私には’キミ’がいる
シピを抱き上げたまま、ベランダを後にした
どうか、この星空の下、皆が愛するものと幸せでありますように
終