第67章 後悔 ❇︎
杏寿郎はぐっと泰葉の腰元を引き寄せ、体勢を整えた。
「んぐっ…あんっ…」
杏「…いくぞ。」
泰葉の額に汗で貼りついた髪を避けてやる。
まだ快感を求める泰葉は、そうして触れられるだけでもピクンと身体を跳ねさせた。
杏寿郎が知り尽くした泰葉のイイところを目掛け、腰を打ち付けていく。
肌のぶつかり合う音と、卑猥な水音。
そして、声にならない声が部屋中に響く。
万が一、隣にでも客がいたならば苦情がきてしまうだろう。
「ゔ…ぅあ…んん…」
杏「…ん、大丈夫か?」
「ん、いい…あっ…ふ…」
今の泰葉は、交えているのが杏寿郎だと分かっているのだろうか。
このことは考えてはならぬことだと分かっているはずなのに、もしかしたら誰でも良いのではと思ってしまう自分がいた。
杏「…他の男に、などっ…」
妙な嫉妬心が湧き上がり、一定に突いていた腰を激しくしてしまう。
「んあっ⁉︎やっ、あっ…イ…あっ…」
チカチカとまた星が散り始めた泰葉。
杏寿郎の激しい刺激にそのまま身体を大きく弓形に反らせた。
「あ゛あ…んっ…あっ…」
ピクピクと跳ねる身体。
杏寿郎は休ませる事なく、腰を動かし続けた。
「んあ゛…ゔ…も、もう…や、やめ…」
見開かれたクリッとした目からは涙が流れる。