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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第9章 遊廓



杏寿郎達と街へ出かけてから数日後、
泰葉の家に荷物が大量に届いた。

「きゃー!何⁉︎こんなに⁉︎」

と、戸惑っていると

『あらあら、こんなたくさんどうしたの?』

隣の奥さんが、ひょっこり顔を出す。


「なんだか、たくさん届くんです。」
困ったように訴える泰葉。


『なんだか…って。
あら、これは街の呉服屋じゃない!
この店、良質だから高級でね〜。
って、こんなにどうしたの⁉︎』

見ると全て呉服屋から届いたものだった。
思い当たるのは煉獄家から贈られたものだったが、
一着しか頼んでいないはず。
こんなに届くはずがない。


とりあえず、中を開けてみる。

その中には、

撫子色の着物に桜文柄の可愛らしい着物。

勿忘草色の着物に菖蒲柄の凛とした着物。

若菜色に青海波柄の柔らかい着物。


3着が入っていた。
そして、呉服屋の女将からと思われる手紙が入っていた。
読んでみると、煉獄家3人は泰葉に全て似合うだろうから、絞れなかったと。
遠慮せずに、気持ちを受け取ってやってほしい。と書かれていた。


『こんなに贈ってくれるような…
泰葉ちゃん、どこの御曹司に見染められたんだい?」』

奥さんが目を丸くしている。


「見染められただなんて…」

泰葉は先日の出来事と、煉獄家とのことを話しても大丈夫な部分を話した。


『まぁまぁ、随分と…』

お隣さんは、何か言いたげだったが、飲み込んだようだ。

「今度、お礼を伝えに行くことにします。」





ーーーーーー


その日の夜更け


泰葉の家に不審な人影があった。


カチャカチャ…
カチャン…


玄関の鍵を針金のようなもので開ける。



ミシ…ミシ…

廊下を歩く人影。

そして、寝室の襖を開ける。

すー…すー…
泰葉の、規則的な寝息。


「あぁ、俺の可愛い泰葉。
これから、俺は君の英雄になって、
君を助けてあげるからね…。」


その声に泰葉は目を覚ます。
「ん……!」

異変に気づいて、目を見開く。
声を出そうとしたが、男の後ろにいた
屈強な男の手刀によって
泰葉は意識を手放した。






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