第49章 体温 ❇︎
何度も何度も角度を変え、泰葉は自分の頬が火照り、下腹部がきゅんと疼くのを感じていた。
だんだんと足がカクカクしてくる。
杏寿郎はそのまま自分の着流しの帯に手をかけた。
シュルッと勢いよく解き取る。
泰葉は自分がされた時のように杏寿郎の着流しの中に手を入れ、鎖骨から肩、逞しい腕…と順に肌を触っていく。
同じくバサリと着物が落ち、杏寿郎は褌も解いた。
窮屈だったその昂りは、勢いよく聳り立ち、泰葉の腹にぐいぐいと存在を主張する。
同時にヌルヌルとしたものが腹に塗られ、それが杏寿郎のモノから出たものだと思うと、羞恥心を煽られた。
だんだんと湯が溜まり、湯気で風呂場に熱気が篭り始める。
「はぁ…ん…」
「泰葉、そこに座ってくれるか。」
杏寿郎が浴槽の縁に座るように促す。
泰葉は言われた通り、檜の縁に腰を下ろした。
もう少し浅くと微調整が入り、座り直す。
すると、杏寿郎は泰葉の前に膝をつき、両膝に手をかけてガッと開かせた。
「ひゃ!だめ、こんなっ…」
杏「今日は許してくれないか?
君の全てが見たいんだ…」
しかし、明るい場所でこんな格好をさせられるのはとても恥ずかしい。
泰葉が顔を真っ赤にして、ふるふると首を振った。
「や…恥ずかしい…」
「大丈夫。とても綺麗だから。」
そう言ってこの体勢を変えさせてくれない杏寿郎を恨めしそうに睨む。
「そんな顔をしても無駄だ。煽ってるようにしか見えん。」
そして、あろうことか杏寿郎が泰葉の秘部に顔を近づけ、ペロッと舐めた。
「ひっ、え…な、舐めた…?」
戸惑いが隠せない泰葉を伏目がちにチラリと見て、杏寿郎はまた舌を這わせる。
その度にピリッとした感覚が全身を巡った。
「ひぅっ、やっ、なにっ…」
戸惑いとは裏腹に泰葉の蜜口からはとろりと愛液が湧き始める。
「ん…増えてきたな…。」
杏寿郎はその反応をみて満足そうに、その蜜を舐めとる。
蜜口に舌の温かさを感じていたが、それが段々と可動域が増え陰核まで辿り着く。
その途端、まだ更にピリッと電流が流れたかのような感覚が強まった。
「あぅっ!」
「可愛い声だ。」
ニヤリと口角を上げ、杏寿郎は今度は陰核への刺激を始めた。