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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第46章 希望の光



杏寿郎は微笑んだかと思うと、自分の刀を抜刀する。

杏「泰葉さん、ちょっと持っててくれるか?」

「え?あ…うん。」

ズシっと重い刀を渡され、泰葉は落としたりしないようにと気をつけて持った。
すると、杏寿郎が泰葉の手に重ねて刀を持ち、もう片方の手で髪を一束ねにした。


「杏寿郎さん…まさか」

そして、またニコッと杏寿郎は笑い、そのままザンッと束ねたところから断ち切った。


「え…」

目を丸くしている泰葉としのぶ。
もちろん、周りの隊士たちも。

「な、何してるの?急に…えっ?」

杏「これでお揃いだな!俺は髪の長い泰葉さんを好いたわけではない。どんな髪の君でも一番に思っている!」


そう言ってニッと口角を上げる杏寿郎は太陽に照らされ、なんと眩しい事か…。


「う…杏寿郎さんっ!!」

泰葉は思わず涙を浮かべ、杏寿郎に抱きついた。

杏「ははっ!当然だろう!短い髪の泰葉さんも愛い!!」

し「あらあら。」


杏寿郎の手から切られた髪が風に舞う、
陽の光に照らされてキラキラと光っていた。


「私も、杏寿郎さんが大好きっ!!」



幸せな時間が2人を包んでいた。















ーーーーーーーーーー

『え、炎柱様の髪⁉︎』
「あ!待って!!飛んでいく!!」
『マジか!急げ!!!!!』


杏寿郎の髪を求め、男女問わず隊士たちが走り出した。


杏「うむ!大きな戦いの後だというのに、皆元気だな!!」

泰葉を抱きしめながら、走る隊士に感心する杏寿郎。

「…たぶん、貴方の髪を追っているんだと思う。」

杏「何⁉︎今それは捨てたんだ!拾わなくて結構だぞ!!」


「…いや、そういう意味じゃないと思うわ…。」




ま、自分の髪を拾い、家宝のように大事にされるという事は、本人は知らない方が良いかもしれない。
と、泰葉は言葉を飲み込んだ。







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