第46章 希望の光
善「嘘だろ…炭治郎。
禰󠄀豆子ちゃんどうすんだよ…。みんなで帰るんだろ…。」
ガウッ!!!
炭治郎が伊之助に襲いかかると、伊之助は炭治郎の頸に刀を振るう。
でも、今まで兄弟のように接してきた3人。
誰かが、道を踏み外しそうになったら皆んなで止めよう。
どんなに苦しくても、辛くても
正しい道を歩こう。
伊之助の目には涙が溢れた。
伊「斬れねぇ…。だめだ炭治郎…できねぇ。」
善「だめだ炭治郎!!やめろーーー!!!」
杏「昇り…」
杏寿郎は炭治郎が誰かを殺す前に…と鍔を弾いた…その時。
ガァアアア!!!
炭治郎が噛み付いたのは
禰󠄀「お兄ちゃん、ごめんね。」
禰󠄀豆子の肩だった。
「禰󠄀豆子…ちゃん…」
禰󠄀「私、何も分からなくなっててごめんなさい。
お兄ちゃん独りに全部背負わせてたね…。
どうしていつもお兄ちゃんばかり苦しい目に遭うのかな…」
「あと少しだよ。一緒に帰ろう…ね?」
グォオオオオオ!!!
大きな雄叫びをあげ、炭治郎は禰󠄀豆子を振り払おうとする。
伊之助と善逸は一生懸命炭治郎を止める。
伊「やめろー!ガーガー言うな!禰󠄀豆子怪我させんじゃねぇ!!」
「あんなに優しかったのに…!!元の炭治郎に戻れよォオオ!!」
炭治郎はドンッと衝撃波を放った。
伊之助と善逸は吹き飛ばされ、建物にぶつかっていった。
その衝撃は泰葉達にも襲いくる。
「ぐはっ!!!」
しかし、禰󠄀豆子は炭治郎を離さない。
炭治郎は無惨の血、力を全て注がれている。
即ち、血鬼術もそれ相当の威力で使えるということ。
しかも、日光も日輪刀も効かないということだ。
つまり、殺す手段がない。