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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第44章 命あってこそ



しのぶ、カナヲ、伊之助は飴により怪我を回復させた。

泰葉は杏寿郎にしか治癒できないので、伊之助に担がれて先を急ぐ。
童磨の菩薩の吐息により、背中は凍傷のように痛々しくなってしまった。


「く、ふぅ…」

し「大丈夫ですか? 一応薬は塗りましたが…痛いですよね。」

「大丈夫、ありがとう。」

伊「どこだ…ギョロギョロ目ん玉…」



4人が廊下の角を曲がろうとした時、善逸を連れた村田と遭遇した。

村「わっ!!!びっくりした!!鬼かと思った!!」
伊「ビビってんじゃねぇ!!」


伊之助は村田が気を失っている善逸を背負っているのに気づき、何があったのかを聞いた。
村田の話によると、善逸は上弦の陸と対峙したらしい。
しかも1人で。

鬼の血鬼術で顔にヒビが入っていたが、愈史郎の治療のおかげで少しずつ回復傾向にあるらしい。



「善逸くん…頑張ったね。」



泰葉が声をかけると、気を失ってるはずの善逸が「ぐふっ」とニヤついた。

村「お前、まさか起きてるんじゃないか?」
善「………。」






ベンッ



すると、また琵琶の音が鳴り響く。
伊「クソッ!これが鳴ると変なところに飛ばされちまう!!」


ベンッベンッと2度ほど鳴ったかと思うと、泰葉達は見たことのない部屋にいた。

黒く頑丈そうな柱は、刃物でスパッと斬られたよう。
ここが戦いの場だったのなら、それはもう激しい戦闘だったに違いない。


し「ここは…」
カ「…!師範!あれっ!」


カナヲの指差す方に見えたのは行冥の羽織。

そこには気を失っているのか横たわる無一郎、実弥…

玄弥…



「⁉︎」


玄弥の周りには血溜まり。
そして彼の体は縦に真っ二つにされたように半分が無かった。


「玄弥くん!どうしてこんな…っ」

行「我々が対峙のは上弦の壱。奴は月の呼吸を操る鬼だった。
計り知れない強さ…玄弥は精一杯戦ってくれた。
しかし、鬼化が邪魔をして飴も効果を成さなかったようだ。」


そんな…
そんな!!!


行冥はこちらも気を失った実弥を玄弥の隣に寝かせた。
せめて、最期は兄弟揃って…とのことだろう。




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