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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第5章 煉獄兄弟



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頭に血が昇る杏寿郎。

その様子に怖気付いた男は、とうとう腰を抜かす。
「あ…その…あの…」
まだ何か言い訳しようとしているのか。


ダンッッ!!



杏寿郎は座り込む男の膝の間に、木刀を突き刺した。
地面に木刀が刺さり、地面には少しヒビが入る。

「ひぇっ!!」


杏「まだ何か言いたいことはあるか。
内容によっては、貴様の急所を貫く。」

ギロリと睨む杏寿郎。


その迫力に、とうとう男は泡を吹き、気絶した。




その瞬間、ワッと歓声が上がった。

お婆さんも泣いて泰葉達にお礼を言った。
泰葉はホッと力が抜けた。

そして、お礼を…と泰葉は初めて後ろを振り返る。

「助けてくださって、ありがとうござ…」
言いかけながら顔を見て、言葉を詰まらせる。


そこにいたのは

「…あの時の青年!!!」


あの日。駅の売店で大量の弁当を買って行った張本人だった。


杏「む!せ、せいね…」


杏寿郎はその呼び方に納得いかない様子。

杏「青年という呼び方は…」

と言いかけた時、ハッとした泰葉は杏寿郎に叫ぶ。

「そんなことより、この子、すごい熱なんです!!!」


杏寿郎はポカンとした。

話を、そんなこと

と言われたのと

この子、すごい熱

という言葉が木霊した。


「え?聞こえてますか⁉︎この少年、すごい熱なんです!」


杏寿郎は泰葉の腕の中の少年を見る。
この少年は間違いなく、己の弟の千寿郎。


そこでやっと頭が動いた杏寿郎は
何⁉︎と、泰葉ごと抱き抱え、走り出した。







街の人は、忽然と姿を消した(ように見えた)英雄達に、目を丸くした。



そして、あの倒れたままの男は、警官へと突き出されることとなり、街の男たちにズルズルと引きずられていった。





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