第35章 誕生日 ❇︎
もうすでに昂りを取り戻していた杏寿郎は、泰葉に被さるようにして、果てて濡れた秘部に擦り付ける。
互いにヌルヌルとしているため、何度もずるんと逃げてしまう。
その度に泰葉の蕾が刺激され、顎が上がる。
杏「このまま泰葉さんの中に入りたい。
入ったら、君の初めては戻らない…。
本当に俺でいいか?」
辛いだろうに、気遣って聞いてくれる杏寿郎の優しさ。
そんなところも好きだ…
「うん。杏寿郎さんがいい。杏寿郎さんじゃないと嫌。」
泰葉は杏寿郎の頬を撫でて微笑んだ。
杏「全く君は…。理性が吹き飛んでしまいそうだ。
初めては痛いと聞いた。なるべく優しくする。
しかし、痛かったら言ってくれ。」
「うん、ありがとう。」
そう言うと、杏寿郎の昂りの先端が、蜜壺の入り口を探る。
何度か擦らせ見つけると。グッと押し当てられる。
ピリピリとした刺激が泰葉を襲う。
杏「きつ…い…な。
泰葉さん、大きく…息を吐いてくれ。」
泰葉がはぁー…と息を吐くと、それに合わせてゆっくりと挿入ってくる。「あぁ、あ・・あん・・」と、嬌声を上げる。何度かそれを繰り返すと、ようやく挿入りきったようだ。
杏「くっ・・挿入ったぞ。大丈夫か?」
杏寿郎は泰葉の汗ばんだ前髪を梳く。
余裕ない表情でコクコクと頷く泰葉にまた熱が集まる。
杏「動くぞ。辛かったら言ってくれ。」
ゆっくりと腰を動かす。こんな動きをしたことがなかったが、案外その時になると、快感を求めこんな動きができるものなのだな、と
杏寿郎は己に感心した。
ゆっくり、泰葉を労りながら動く。
正直、杏寿郎も初めて。
手順は一応心得ていたものの、実際の女性のナカはこんなに気持ちが良くて、刺激が強いのか…と驚いていた。
泰葉は杏寿郎の動きに合わせて「あっ・・あっ・・」と艶かしい声を上げる。感じている時の声はいつもより少し高くなるようだ。目を閉じて眉間に皺を寄せ、快感に必死に耐えている表情に杏寿郎はゾワリと身震いする。
杏寿郎は動きながら泰葉の唇に口付ける。すると、腕を首に回し、泰葉自ら舌を絡める。
それに驚いた杏寿郎は目を見開いた。おそらく無意識なのだろう。
泰葉は目を閉じて感じているままだ。