第27章 弟
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炭「…ということがあってさ、刀の研磨が、終わるまで三日三晩かかるらしくて…。
絶対覗きにくるなって言われてるんだけどさ、見に行ってもいいかな?」
その晩、泰葉と炭治郎が訪れたのは、なぜか玄弥の部屋。
玄「知るかよ!ってか、友達みたいな顔して喋ってんじゃねーよ!」
炭「え⁉︎俺たち友達じゃないの⁉︎」
「貴方達友達じゃないの⁉︎」
この発言には泰葉もびっくりしている。
だって、炭治郎が玄弥の部屋にいこうと、さも友達のように言っていたから。
玄「違うに決まってんだろうが!」
玄弥と炭治郎は過去に起きた事でどっちが悪いだの揉め始める。
炭「あれ?歯…。歯が抜けてなかったっけ?前歯。」
炭治郎の発言に、玄弥はピタリと動きが止まる。思い当たりがあるのだろう。
玄「お前の見間違いだろ」
炭「見間違いじゃないよ。」
そう言って胸ポケットから何かを取り出す。
炭「歯、とってあるから。」
炭治郎の掌には確かに歯が1つころっと転がっていた。
それには流石に泰葉も引いてしまっていた。
玄「なんでとってんだよ!正気じゃねぇだろ!捨てろや!」
出て行け!と、炭治郎は部屋から追い出されてしまった。
「玄弥くん、なんだかごめんね…。」
玄「いや、俺…まだアイツとは…」
「うん、ゆっくり分かっていけるといいね。」
泰葉は玄弥に笑いかけて、炭治郎に続いて部屋を出た。
炭「何であんなに怒ってるんだろう。
やっぱりお腹空いてるからかなぁ?」
泰葉はちょっと違うんだけどなぁ…と、眉を下げた。