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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第20章 柘榴



し「なので、炭治郎くんも近いうちに目が覚めると思いますよ。」

しのぶがニコリと笑いかける。
その言葉に善逸は安心したようだ。

「善逸くんも、足がまだ?」

泰葉に聞かれて、善逸は頷く。

善「俺の足はもう少しだと思います。
炭治郎と伊之助に比べたら大した事ないですよ。」

泰葉は善逸の言葉に眉を下げた。

「しのぶさん、善逸くんの足、治してもいい?」

し「え?えぇ、ではこの血を…」


泰葉は首を振る

「多分、もう少しで治る足には血液は強すぎると思う。」

泰葉は善逸の右手をとる。

「善逸くん、嫌かもしれないけど、ちょっと我慢してね。」

そう言うと、泰葉は自分の唇をぺろっと舐めて濡らし、善逸の手の甲に口付けた。

善逸の手の甲から、泰葉の唾液が染み込み、全身を巡る。
そして、足の痛むところに熱が集まり、痛みが消えていくのが分かった。

「善逸くんは優しいのね。
煉獄様も、言っていたわ。あなたはあの帯を使う鬼に、女の子に酷い事をしたのを謝れって言ったそうね。
女の子に優しく出来る人って素敵だと思う。」

泰葉が柔らかく微笑むと、善逸の気持ちが最高潮に達していた。


善「きゃーーーーー!!!!何⁉︎何なの⁉︎
泰葉さん、いいい今、おれ、俺の手に!!

それに、当然ですよぉ〜、女の子には俺絶対に優しくするって決めてるんですからぁ〜!!」

顔を真っ赤にして、大興奮状態の善逸。
泰葉はこれはやってはいけない方法だったか?と冷や汗をかいた。
しのぶは、まさか泰葉がそんな治療法をすると思っていなかったので、驚いた。


「ぜ、善逸くん…ごめんね。とりあえず、落ち着いて!」


ポーッと音がしそうなくらい真っ赤になってグネグネと身体を揺らす善逸。
しのぶは善逸が元に戻った事に安堵した。

し「善逸くん、良かったですね!
でも、この事は誰にも言わない方が身のためですよ。さもなくば、
何も見えないほどの霞の中、竜巻が起こり、滝のような水に呼吸を奪われ、最後は…業火に焼かれてしまいますよ。」


ニコッと笑ったしのぶ。
話の内容と表情が合っていない。


善逸は一気に冷静になって、ウンウンと首を何度も縦に振った。






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