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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第14章 お館様



この言葉を聞いて、杏寿郎は泰葉の顔を見る。


「ですが…
それは、鬼を知らず、鬼がいない世界ででしか叶わないこと。
私の目の前に、鬼が現れたことにより、私にはそれは叶わなくなりました。
戦闘能力は、どこまでが鬼に通用するか分かりません。
治癒もどの程度なのか…分かっていませんが、以前はこの力を鬼殺隊に提供していたと聞いています。

一族は私1人になってしまいましたが、できる限りの手助けをしたいと思っております。」



泰葉の言葉を聞いて耀哉は目を見開く。

耀「いいのかい?
君の力を借りるということは、君の身体を犠牲にしてもらわないといけない。
そして、その君の治癒を…できるものが、まだ見つかっていないんだよ?」


泰葉は頷き
「私の適合者はこの世で1人を探さなければなりません。
探しているうちに、助けられる命が消えて行くのは嫌です。」



耀哉は微笑んだ。

耀「ありがとう。
誘導してしまったようにも思うけど、泰葉がこの道を選んでくれたことに感謝するよ。
この貴重な存在を、柱を軸に、鬼殺隊で守っていこう。
だから、泰葉は何が起きても、自分のせいにしてはいけないよ。
君も、他のみんなも命を守って欲しい。」



そう言って、耀哉は体力に限界が来たようで、2人は部屋を出ることになった。


泰葉は耀哉の病態が気になった。
あれは、完全に命に関わるものだ。
自分には何もできないのだろうか。


泰葉は杏寿郎に尋ねる。

「お館様のご病気って…」

杏寿郎は首を振る。

杏「お館様の痣は、病気などではない。
…呪いの類だそうだ。
流石に泰葉さんにも治せない。」


呪い…

鬼も存在すれば、呪いも存在するのかと驚いた。
迷信だと思っていた。


「そう…なのですね。」



2人は屋敷を出て庭を歩く。




すると、1人の男性の姿が見えた。
グレーがかった白髪の後ろ姿。その背中には物騒にも
『殺』
の文字。



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