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今夜は帰れない HQ裏短編集

第1章 先輩至上主義 赤葦京治


上のジャージを脱いだ赤葦は、それを床に敷き私をその上に寝かせた。彼なりの優しさなのだろう。突然襲ってきた人間のくせに。

「何か変なこと考えてました?」

「いえ別に」

エスパーかよ。

下半身の入り口に、硬いのが押し付けられる。

ぶるりと全身が震える。怖いと思う反面、早くして欲しいと思ってしまう。

「怖い、ですか?」

「わ、分かんないよ……! で、でもき、気持ちよくなりたいとは、お、思っています……」

「……では、頑張りますね。茉莉先輩が、気持ちよくなれるように」

首筋にキスを落とした赤葦はゆっくりとソレを進めた。

「っ……!」

「い、いたいですか?」

不安げな表情を浮かべる赤葦。ああ、やっぱりコイツは優しいな。

「痛いけど、やめたくないでしょう?」

「そういう聞き方はやめて下さい。俺は今、先輩がどう思ってるか聞いてるんです」

腰を掴む手の力が強くなる。また見せる険しい顔に、胸が締め付けられる。

「あ、えっと」

「俺は最後までしたいですけど、先輩が嫌ならやめます」

「い、嫌じゃない!」

「……え?」

「い、嫌じゃないから、続けて……あ、でも……痛い、けど……我慢、するから。その、続けて、下さい……」

「っ……わ、分かりました……」

また、強くなる。照れくさそうに顔を逸らす赤葦は一気に挿入した。

「いった……!ちょ、ちょっと!確かに続けていいって言ったけど、いきなりは」

「それに関しては謝ります、すみません。……でも、仕方ないじゃないですか」

「……はい?」

逸らされた目線がまた、合う。

もうそこには照れた可愛い後輩なんていなかった。

「茉莉先輩が煽るから……我慢できないんです……」

息を乱し、発情する、理性のない動物だ。
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