第1章 君が私の煇。
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「……なんか変な空気じゃない?」
「硝子、雪奈が変なんだけど。
なんかごもってるし、なんかあった?」
「いや別に」
「なんでもないなら良いんだ。
そうだ悟、今日も任務があったけど
そろそろ行かないと行けないんじゃないかな?」
「っは〜ダリィな〜。忘れてたわ」
「任務あったんだ…気をつけてね」
「うん、ありがとう雪奈」
「大丈夫大丈夫、俺ら最強だし、な、傑」
「そうだな」
その、俺ってやめなよ。なんて言いながら
2人が教室から出て行った。
それを見ていた私を、ニヤニヤしながら
硝子が見ていたみたいで。
「なーにー?ごもるくらい気にしてんの?」
「硝子のせいだよ!何か変に意識しちゃって!」
「私のせいっていうか、変にでも意識するのって
元々気にはなってたんじゃないの?」
ハッとした。確かに、言われて見れば。
夏油はよく見たらカッコいいし、私の好きな
タイプに分類されている。
悟は名前だけど夏油は苗字なのも
硝子が言っていた照れ隠し…なの…か?
色々考えてたら、さっき任務と言って
出て行った当人が不安で仕方なくなった。
「………連絡しとけば?」
「硝子、ナイスすぎる」
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