第1章 君が私の煇。
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五条くんって言ってたら名前で呼べって言われて
本当にうるさくて気づいたら悟の事は名前で
呼んでたけど、たしかに。夏油は夏油だ。
夏油くんって言ってたらくんは要らないよって
言われたくらいだったもんな。
………なんか、硝子に変な事言われたから
夏油の事変に意識しそう。
「どうした雪奈、変な顔してっけど」
「硝子と一緒じゃなかったんだ」
やっぱりこういうタイミングで人ってくる。
まあ、同じ教室だから仕方ないんだけど。
「硝子はタバコ、て言うか悟、サラっと
失礼な事言うよね、変な顔って何よ!」
「だって変な顔だったんです〜!」
「悟、そう言う事言わない。
雪奈、何か考え事してたんじゃない?
困り事だったら聞くけど」
「ん!?いや、えっと、ぼーっとしてた
だけだから大丈夫だよ!」
「そう?まあ硝子の方が話しやすいなら
硝子に話せばいいだろうし。
あまり1人で抱え過ぎない様に」
「う、うん…ありがとう」
なんか、本当変に意識して言葉がごもる。
絶対2人とも変なやつだと思ってる、はず。
少しだけ気まずい空気になっていた頃に
硝子がタバコから帰ってきた。
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