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I don’t want to miss a thing.

第1章 …I'll be there for you.



「下にマイキー達のバイク止めてあったけど…ってこの大量の靴、まさか、アイツら遂に椿木さんの家まで押しかけて来たのか?」

八戒と原宿で買い物をした後、妹達を迎えに椿木さんのマンションに足を踏み入れれば、何故か見覚えのあるバイクが駐輪場に並んでいた。

不思議に思いながら椿木さんの家の前で待っていれば、少し照れたようにはにかんだ椿木さんが「おかえり」と言って扉を開く。

そして、足元に並ぶ椿木さんが履くにはかなり大きい靴の数々を見て、苦笑いしながらそう尋ねれば、椿木さんは「うん!思ったより沢山集まったの!」と言って嬉しそうに笑った。

椿木さんの後ろから姿を現したルナとマナは楽しそうに「お兄ちゃん、早く早く!」なんて言って服を引っ張る。

そんな3人の様子にまさかな、なんて思いながら、椿木さんに手を引かれるままにリビングへと足を踏み入れれば、パンパンパンッ!という乾いた破裂音が響いた。

大きな音に驚いて目を見開けば、東卍の面々+エマがクラッカー片手にこちらを向いていた。

「……は?」

状況が飲め込めずに何度か瞬きをしてその場に固まっていれば、椿木さん家のリビングの壁一面に飾られた”Happy 14th Birthday Mitsuya♡”と言う大きな文字やら風船やら花を模した飾りやらが目に入った。

「誕生日おめでとう、タカちゃん。」

「三ツ谷くん、誕生日おめでとうっス!」

「おめでと、三ツ谷ー。壁の装飾、ウチがやったの、センスいいでしょ♡どお?」

「おー、待ちくたびれたぜ、三ツ谷。」

椿木さんがふわりと笑いながら祝いの言葉を口にすれば、それに続いて、エマや東卍の奴らもそれぞれ口を開いた。

ルナとマナに連れられ、遅れてやってきた八戒も「おお、イイネ!」と感想を述べた後で、後ろから「改めて、誕生日おめでとう、タカちゃん!」と言って肩を組んできた。

俺がしばらく予想外の出来事に口をあんぐりと開けていれば、

「ねーねー、ケンチン。三ツ谷来たってことはもうこれ食べてもいいよね?!俺腹ペコで死にそうなんだけど。」

と、マイキーがフォークとナイフ片手に、テーブルに並べられた豪華な料理の数々に瞳を輝かせながら口を開いた。
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