I don’t want to miss a thing.
第1章 …I'll be there for you.
**オマケ**
**読者のみなさまへ感謝と愛をこめて***
「椿木さん、そう言えば誕生日プレゼント何がいいとかあった?今回は俺が勝手に用意しちまったけど…」
クリスマスイブ、それから、俺に初めて出来た大好きで仕方のない彼女の誕生日。
俺は、椿木さんという尊い存在をこの世に生み落としてくれた神様とやらと椿木さんの母ちゃんに、心の底から感謝していた。
「…んー?………そうだなぁ…強いて言うなら、” 凛子 ”って名前で呼んでほしい…かな。」
誕生日祝いのパーティーも終わり、俺と椿木さんは2人で皿洗いをしていた。
「ハハッ、何だよ、それだけ?」
あまりに謙虚な要望に俺が笑えば、椿木さんは少し照れたようにはにかむ。
「…だって…タカちゃんが傍にいてくれるなら、別に他に欲しいモノなんてないんだもん。」
「…………。」
………そう言って、照れた顔でまだ泡の残る皿に目を伏せた椿木さんの破壊力は抜群で。
”逃げるっ 前にっ アツイ抱擁!
抱きしめたー君、即逮捕!”
……あぁ、もうダメだ、レンジの『お願い!セニョリータ』まで脳内に流れてきやがった。
冬なのに……。
……あぁ、マジで俺、幸せすぎてちょっと無理。
「……ウスマサアチサヌ チューヌ メキシコ ホントにもっとホット ホットベリーホット」
「………え?…タカちゃん?」
「あんしぇワッター 半袖準備してきたのに 汗ダクダク キミはラクダ君……」
「………蜃気楼なのか!?セーニョリータ…???」
「………俺、もしかすると、この先死ぬかも。」
俺がようやっとのことで理性を取り戻せば、
「…えぇ?!何で?!そんなに私の名前呼ぶの嫌なの?!」
なんて、俺の心情になんて気付くはずもない椿木さんは、心底ショックそうにこちらを見上げた。
そんな椿木さんに一笑いして、
「…バーカ、違ぇよ。」
と言えば、
「じゃあ一体全体どうしたら死ぬかもなんて言葉出てくるわけ!?」
なんて、少しむくれた表情の椿木さんと目があった。