第3章 閉じ込めて、愛したい。
そんな時、元祖軍が敗戦したことにより、
とうとう私たちの村にも本家軍がやってきた。
数々の家がメラメラと燃やされている。
本家軍が火を放ったのだろう。
「大ガマ様!お許しくださいませ…
貴方様の願いますこと、全力を尽くしてなんでも致します!」
村長が本家軍の長らしき人に頭を垂れて懇願していた。
「そうだなぁ……」
「オレは今、妃になる女を探しているんだ。この村で1番若い女を寄越してもらおうか?」
その後、私は沢山の高価な衣装と髪飾りを持たされて、呆気なく本家軍の前へ連れてこられた。
それもそうだろう。
(あの村で1番若い女は私と村長の娘さん。
私を突き出せばいい厄介払いができるし、
一石二鳥だったんだろうな。)
でも、妃だなんて務まるわけがない。
私は病弱で美人でもない。
「この女はこの村で1番若い女です…!」
「ですのでどうか村を襲うのをやめていただけないでしょうか…?」