第5章 ミッション失敗…?
「あの二人が仲直りしたのはいいけどさ…カノちゃんもマイキー君と早く仲直りしろよ?」
「別に…喧嘩じゃないよ」
「いやめっちゃ喧嘩中じゃん。マイキー君も怒るとめちゃくちゃ怖ぇけど…カノちゃんもすげー迫力だったからな!?」
「ごめんごめん」
ガクブル状態のタケミチを見て苦笑する。
「でもさ、マイキー君。オマエのこと凄く大事にしてるよな」
「え?」
「オレとか東卍メンバーに見せる顔とオマエに見せる顔とじゃ全然ちげーもん」
「気のせいじゃない?」
「気づいてないの!?マイキー君、オマエと一緒にいる時だけめっちゃ優しい顔してんじゃん!」
「!」
「(声も妙に柔らかくて優しいし…あれって、もしかして…いや…まさかな?)」
だが不安なので一応聞いてみることにする。
「カノちゃんさ…マイキー君に、女の子だってバレてないよな…?」
「…だ、大丈夫、だと思う…」
「何その自信のなさ!?」
「今の私は男の姿なのに、マイキーくん、距離が近いんだもの!しまいには“可愛い”とか言ってくるんだよ!?」
「え…マイキー君ってそっち系だったの?てかそれ絶対バレてんじゃん!」
「い、いやいや…まさか、そんな…」
「でも直接カノちゃんに言ってこないってことは…バレてないのか?」
「うーん…」
そういう素振りも見せないし
案外まだバレてないのかも
「タケミチくーん」
「ヒナ!?」
「ウチもいるよー」
「エマちゃん!」
「どーしたの?」
「えっと…」
「ホラ早く言っちゃいな」
「8月3日って空いてる?」
「え?」
「タケミっちとお祭り行きたいんだって!」
それを聞いたタケミチは嬉しそうな顔をする。
「うん、行く!!」
その答えにヒナも嬉しそうに笑った。
「そっか…夏祭りがあるんだっけ」
「カノトは誰と行くの?」
「誰とも行かないよ」
「え!?てっきり女の子達から誘われまくりかと思ってた!」
「あのさ…僕、そんなに軽い?」
「軽いっていうか、来る者拒まずって感じ。断れなくて誘った子みんなと行きそう」
.