第4章 冷たい拒絶
「親襲ったり彼女レイプしたりよぉ、やってる事がクソなんだよ」
そしてドラケンは愛美愛主のメンバーを鋭い眼光で睨む。
「いいか!?次同じような事してみろ?オレらがとことん追い詰めて殺しに行くかンな!?」
脅しにも似たドラケンの言葉に愛美愛主のメンバーはゴクリと喉を鳴らした。
「テメェらの頭は東卍(ウチ)のマイキーがノシた!!!文句ある奴いるかぁ!!?」
その質問に誰も答えない。
「いねぇなら───今日から愛美愛主は東京卍會の傘下とする!!!」
「(すげぇ…勝っちまった!)」
「(でも何故か嫌な予感がする…)」
その時、パトカーのサイレン音が聞こえた。
「ヤベ、警察(サツ)だ」
「え!?ケーサツ!?」
「オレらの勝利祝いに来たのかぁ?」
「逃げんぞ!タケミッち!」
「カノも逃げンぞ!」
「は…はい!」
余裕そうに笑い、全員が警察から逃げ始める。
「オイ愛美愛主(テメぇら)!!!!」
ビクッ
「自分らだけ逃げようとしてんじゃねぇよ。長内に肩貸してやれ!」
「はっ、はい!」
「……………」
『抗争はキッカケに過ぎなかったんだ』
「(長内はああ言ってたけど抗争は何もなく収まった。“キッカケ”…何か見落としてるの?)」
ドスッ
「テメぇだけは許せねぇんだよ、長内」
「あ"…あぁ」
パーちんが長内をナイフで刺した。驚いたドラケンがパーちんを突き飛ばす。
「何やってんだよパー!!!」
ドラケンの叫びにマイキーも気付き、地面で倒れている長内を見て驚いた顔を浮かべる。
「パー…オマエ…っ」
「パーちん…?ナイフなんてどっから…?」
「え…?刺した!?」
「(嫌な予感が当たった…!!)」
「長内!!!長内!!!」
ドラケンが長内に駆け寄る。
「長内君!!?」
「嘘だろ!?刺しやがったぞアイツ!!」
パトカーのサイレンがどんどん近付いて来る。
「逃げるぞパー!!!」
マイキーは焦るようにパーちんに言う。
「ゴメン…マイキー」
謝罪の言葉を口にする。
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