第4章 冷たい拒絶
「オイ!コイツ立ったまま気絶してんゾ!」
笑いが起こる中、パーちんは限界を迎え、身体が傾き、倒れようとした。それをマイキーが支える。
「ゴメン…マイキー。オレ…不甲斐ねえなぁ」
「何言ってんの?パーちん!オマエ負けてねえよ」
「はああ!?」
「何言っちゃってんだオマエ!!」
「どこをどう見たら負けてねえんだよ」
「ふざけた事言ってんじゃねえぞ!」
「オイ、マイキー!!!とりあえず土下座!!!」
「許さねえけどな!」
マイキーはパーちんを地面に下ろす。
「全員全裸で土下座な!?」
「ションベンちびんなよ!!」
「ガキだからって泣いても許さないでちゅよー♥」
「おしりペンペンしちゃうぞー♥」
周囲の馬鹿にした笑いを無視し、マイキーは長内の前に立つ。
「お?ヤんのか?マイキー。10秒で殺してや」
ドッ!!
「る、」
マイキーの強烈な蹴りが長内の米神を直撃し、そのまま地面に叩きつけられてしまった。
「え?」
たった一蹴りであの長内を倒してしまった。何が起こったのか分からず、驚くのが遅れたが、みんなマイキーの強さに言葉を失っている。
「パーちんが負けたと思ってるやつ、全員出てこい。オレが殺す」
殺伐とした空気に愛美愛主のメンバー達はゴクリと喉を鳴らす。
「東卍はオレのモンだ。オレが後ろにいるかぎり、誰も負けねぇんだよ」
「(これが…マイキーの強さ。)」
「ゴメンケンチン。やっちゃった」
「しょうがねえなぁマイキーは」
肩を竦めたドラケンだが笑ってマイキーを許す。
バリン!
「!」
「ああああああ!!!!!」
瓶を割った長内は尖った部分でマイキーを襲おうと迫る。
「長内!!!」
「あぶねえマイキー!!」
「え!!?ドラケン!!!」
マイキーを庇ってドラケンが前に立つ。
「うらあぁ!!!」
「長内!!!」
だがドラケンは長内を押さえ込み、腹部に膝蹴りをお見舞した。
「長内──テメーがなんで負けたか教えてやるよ」
「あがっ」
「不良の道、外れたからだ」
持っていた瓶の破片がパリンと地面に落ち、長内は気絶した。
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