第40章 これからもずっと傍に(♥)
「だ、だから…ナカに出す時の…」
「あーあれね」
『ね、ナカに出してい?オレの濃いせーし、カノの赤ちゃん作る部屋にビュービューって注ぎ込んでいい?』
「ゴムしてるの分かってるし、ナカに出すの無理だって知ってるけど、オレも興奮してたし、ちょっと言ってみたかっただけ♪」
「心臓に悪いのでやめてください」
「照れながらナカきゅぅぅって締まってたの知ってるよ?」
「っ、万次郎くん…!」
「あー照れた〜」
照れるカノトを見て、マイキーはニヤニヤと楽しそうに笑う。
「カノ」
「はい?」
「我儘言っていい?」
「何ですか?」
「この旅行が終わっても、やっぱりオレのこと名前で呼んでほしい」
「!」
「人前が恥ずかしいなら、二人きりの時だけでいいから。万次郎って呼んで。オマエに呼ばれるとココがすげーあったかいんだ」
マイキーは小さく笑み、胸に手を当てる。
「オレの我儘、聞いてくれる?」
「はい」
「マジで?いいの?」
「私も万次郎くんにカノって呼ばれると心が温かいんです。それに好きな人を名前で呼べるのって幸せじゃないですか」
カノトも胸に手を当て、笑みを浮かべた。
「でもまだ人前で呼ぶのは恥ずかしいので慣れるまでは二人きりの時でだけ"万次郎くん"って呼びますね」
「結婚するまでにはオレの名前自然と呼び慣れねーとな!」
「っ…そう、ですね。頑張ります。」
「ん、頑張って」
くしゃくしゃと髪を撫でられる。
「そーだ。誕プレあるんだ。」
ベッドから降りたマイキーは何かを取りに向かった。カノトも起き上がり、ベッドの上に座る。戻ってきたマイキーの手には高級そうな黒い紙袋が握られていた。
「ハイ」
「開けてもいいですか?」
「いいよ。マジでビックリするくらいのサプライズプレゼントだから期待してろ!」
「ふふ、はい」
紙袋の中から小さな四角いケースを出す。その様子をマイキーはカノトの喜ぶ顔を想像し、胸を踊らせていた。
「(このケースの形…まさかね…)」
期待感を抱きながら、パカッとケースの蓋を押し上げた。
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