第4章 冷たい拒絶
「ヤッちゃうぞヤッちゃうぞ♥」
「踊れよ中坊!!!」
「チャキーン」
「ンだよヒョロいのばっかじゃん」
「でもあそこに女いんじゃん!」
「ばーか!ありゃ男だ!」
「本当だ!ズボン履いてんじゃん!」
「(最悪…囲まれた。)」
「マイキーちゃーん」
下衆な笑い方をする長内を無表情で見るマイキー。
「戦争だぁ♥」
『“愛美愛主”との抗争はすべてのキッカケです』
「(ヤベェ!!どうしよう!?)」
「中坊連合のマイキーちゃーん♥」
マイキーは立ち上がるとポケットに手を突っ込んだまま、長内の前までやって来る。
「中坊相手にこの人数で奇襲。イメージ通りのクソヤローだね長内クン」
「あ!?聞こえねえよチビすぎて」
お互いがお互いを挑発する。
「全然イメージ通りじゃないよね…」
「あぁ…オレ達のイメージとは違うな」
「12年後の長内と過去の長内。本当に同一人物?」
「何があったらあーなるんだ!?」
「オイ」
コソコソ話していると長内の目がタケミチに向けられる。
「テメェ何さっきからジロジロ見てんだよ?」
「え?…いやっ…」
ゴッ
突然、タケミチは長内に殴られる。
「オマエ今見下したな?」
そしてまた理不尽な理由で殴られる。
「そういう目が一番キライなんだよ」
ゴッ
「やめてください!!」
タケミチを殴っていた長内の手がピタッと止まり、カノトを見る。
「テメェ今、オレに指図したか?」
「一方的に暴力を振るう貴方を止めただけです」
「…その目、気に入らねぇな。中坊の癖に生意気な目しやがって…」
「友達を傷つけるなら僕は許さない」
「あァ…?」
ドクンドクンと恐怖と緊張で鼓動が速まる。それでも大切な友達を傷つけられて黙ってはいられなかった。
「テメェもオレを見下してんな?───なぁ!!?」
長内が拳を振りかぶった。
ガッ
「!」
「テメェの相手はオレだよコノヤロー」
パーちんが止めたおかげでカノトは殴られずに済んだ。
.