第40章 これからもずっと傍に(♥)
その後、無事にチェックインを済ませ、【桜の間】と書かれた部屋を目指す。
「まだ照れてんの?」
「誰のせいだと思ってるんですか」
「オレ♪」
「嬉しそうに言わないでください」
「カノもオレのこと呼んでもいいよ、『旦那さん』…ってさ。」
「よ、呼びませんよ…!?」
「えー、オレの奥さんは恥ずかしがり屋だなー」
「っ、マイキーくん!」
「なぁに、オレの可愛い奥さん♥」
「……………」
「(あーマジで可愛すぎて部屋に着いたらそっこー襲いてえ。そうやって顔赤くして照れるからついいじめたくなるんだよな。)」
コロコロ表情が変わるカノトを見て、マイキーは口許がニヤけるのを抑えきれず、ハートをたくさんカノトに飛ばしていた。
✤ ✤ ✤
桜の間に着き、ルームキーで施錠し、扉を開ける。その先に襖が隔てており、片側に引くと、13畳ほどの部屋の広さがあり、とても落ち着いた雰囲気だった。
「わぁ!綺麗な部屋ですね!」
「露天風呂付きだから結構広いな」
「でも景色も最高です!」
「オレよりはしゃいでるじゃん。まぁ、そういうとこも可愛くて好きだけど。」
海が一望出来るように造られた露天風呂付き客室。そこから眺める景色は絶景で、露天風呂も良くて、感動が抑えきれなかった。
「これなら一緒に入っても全然ヨユーだな」
「!」
そうだ
私今日マイキーくんと…
「(今頃になって緊張してきた…!)」
「カノ」
「ひゃいっ!?」
緊張で声が裏返る。ビクッと身体を跳ねさせたカノトにマイキーは目を見開かせて一瞬驚いたが、すぐにニヤリと笑みを浮かべ、カノトの耳元で囁く。
「緊張してんのも可愛いけど、今日はオレにたっぷり愛されてもらうから。どんなに恥ずかしがっても、気持ちよくなって泣いても、やめねーからそのつもりで。」
「っ!?」
「あー今夜が楽しみだな〜♥」
「(今の絶対わざと…!!)」
甘い声と吐息にふるっと小さく身体を震わせたカノトは恥ずかしさで顔を赤くした。それを見たマイキーは満足気に笑う。
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