第30章 溺愛彼女は我儘彼氏の甘やかしえっちで何度もイかされて(♥)
階段を降りる二人の間に長い沈黙が流れる。すると後ろを歩いていた悠生が立ち止まり、前を歩いているマイキーを呼び止めた。
「なぁ、さっきのどういうつもり?」
「あ?」
「人の告白、台無しにしてんじゃねーよ。アンタが邪魔したせいで俺の想いはアイツに届かなかった」
「だから何だよ。オレのモンを横取りする奴の告白を黙って聞けってか?…邪魔するに決まってんだろ。アイツはオレのだ。テメェのモンじゃねぇんだよ」
立ち止まり、振り返るマイキーはハイライトを無くした黒目で悠生を見上げ、ドスの利いた低い声で言った。
「さっきから"モノ"って言ってるけどさ、アイツはアンタの所有物じゃねえよ。牽制したつもりかも知れないけど…俺、カノトのこと諦めるつもりないから」
悠生も負けじと言い返す。すると不穏な空気を纏わせたマイキーが殺気を漂わせて、静かに呟いた。
「…オマエ、殺されてぇの?」
「そうやって脅せば、俺が怯えて諦めると思ってるなら大間違いだよ」
「アイツはテメェのことなんて最初から眼中にねぇよ。いつまでも叶わない初恋に縋り付いてないで、とっとと諦めろ。」
「だから諦められないって。それにこの先、もしかしたらカノトの心が俺に向くかも知れないだろ?」
「…随分アイツに好かれる自信があるんだな?アイツに優しくしてもらったからって、心まで奪えると思うなよ」
「可能性はゼロじゃないと思うけど?」
「あ……?」
挑発的な態度にマイキーの眉間がグッと顰められ、苛立った表情を浮かべる。
「アンタより俺の方がアイツと一日一緒にいる時間が長い。学校って便利だよね。だってこれからたくさんイベントがあるんだから。しかも俺はカノトと同じクラスで席も近いし、これからいくらでもチャンスはある」
「……………」
「その間に俺はアイツの心を奪ってみせる。アンタより俺が好きだって言わせてみせる。そしたら…」
「ははっ」
「…何がおかしい?」
馬鹿にしたような笑いに悠生の顔が苛立たちで歪む。マイキーは余裕のある笑みで自信たっぷりに言った。
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