第30章 溺愛彼女は我儘彼氏の甘やかしえっちで何度もイかされて(♥)
「嘘でしょ悠生…!!」
「好きな相手がいるなんて知らなかった!!」
「誰よその女〜!!」
さっきまで悠生の容姿に虜になっていた女子達も悠生に好きな人がいると聞いた途端、目の色を変え、恨めしげに顔を歪める。
《では早速告白してもらいましょう!!》
司会者が悠生にマイクを手渡す。
「(こんな大勢の前で告白なんて、前の俺なら絶対にしなかった。でもアイツに出逢って、本気で欲しくなって、少しでも俺に振り向いてほしいから──手段なんて選ばない。)」
観客の輪の中から偶然にもカノトの姿を見つけた悠生。
「(来てくれたんだ…)」
だが隣にいるピンクゴールドの髪をした男を見た瞬間、グッと顔をしかめ、手に持つマイクにも力が込められる。
「(何で、そいつと一緒なんだよ…)」
悔しい気持ちになり、ふつふつと怒りが込み上げた。舌打ちしたくなるのを堪え、悠生はカノトを見る。
「(そいつはオマエの何なんだよ。まさか本当に…)」
《吾妻君?もう始まってるよ?》
「っ…………」
一向に喋らない悠生を不思議に思った司会者が声を掛けるとハッとして現実に引き戻される。
「……………」
マイクを口元に近づけた。
《俺には、好きな人がいます。》
「!」
そう告げた悠生の告白に女子達が悲鳴に近い声を上げる。カノトはその想い人が自分であることを知っている為、驚かなかったが、眉を寄せ、どこか辛そうな顔で悠生を見ている。
《出会いは偶然だったんだけどさ、そいつを見た瞬間、俺の中で何かが変わったんだ。その時は気付かなかったけど…多分、一目惚れだったんだと思う。》
「……………」
《最初は友達になりたいなーくらいで良かったのに、そいつに会う度にいろんな表情が垣間見えてさ…もっと違う表情が見てみたいって思ったんだ。》
「(そうだよ…友達なんだよ私達。君が私を好きになる理由が分からない。どこに惹かれたって言うの?)」
《俺の想い人は凄く優しい。困ってる奴がいると放っておけない性分なんだ。あと不意打ちで褒めると顔を紅くしちゃうんだ。》
「(やめて悠生くん…マイキーくんが見てるのに…そんな…嬉しそうな顔で言わないで。)」
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