第28章 薬指に永遠の口付けを
「全然違うんですけど!というかそれ、マイキーくんが今私に対して思ってることですよね!?」
「うん」
「そんなあっさり頷かれても…」
「カノ、ちゅーしよ?」
こてん、と首を横に傾け、甘えてくるマイキーに思わず流されそうになる。
「外したのでダメです」
「外してねーよ」
「いや外したじゃないですか」
「カノはオレとちゅーしたくねぇの?」
「!」
「ぎゅって抱きしめたまま、たくさんオレにちゅーされたいって、思ってくんねぇの?」
「……………」
「なーぁ、ちゅーしよーよ。お互いに気持ちよくなろ?」
「その言い方…健全に聞こえないです。マイキーくんが言うと別の意味に聞こえます」
「別の意味って?」
「分かってるくせに…」
「オレがオマエに言うと…えっちな意味に聞こえちゃう?」
「っ………!」
「ふ…はは、まーた紅くなった。ホントすぐ照れるね。まぁ、そういうところも可愛くて好きなんだけどな」
コツンと額を合わせられる。唇が触れ合いそうな距離に顔があり、ドキッとした。
「オレと…ちゅーする?」
「…………する。」
小さな声で言ってもマイキーにはバッチリ聞こえていたようで、愛おしげに見つめられ、"カノ…"と名前を呼ばれ、伏せていた顔を上げると、掛けている眼鏡を取られ、優しいキスが降ってくる。
「んっ……」
ちゅ、ちゅ、っと唇を離しては啄むようなキスをされ、体が熱を帯び始めるのが分かった。
「んん……は、ぁ……んぅ……」
「(こんだけキスしてんのに未だに慣れないところが可愛いんだよな…)」
マイキーは自分とのキスで気持ち良くなり始めたカノトを見て、ぬるっと舌を差し込んだ。
「ふぅ!?んん…ッ!?」
くちゅくちゅと舌を絡める度に唾液が混ざり、卑猥な音を立てる。マイキーは突然の深いキスに驚いて逃げようとするカノトの舌を捕まえて、更に唇を"ぢゅっ"と吸う。
「っ!?んぅ…はぁ…やッ…んんっ!!」
ビクンっと体が跳ねる。マイキーに抱きしめられ、深いキスをされ、脳が段々と麻痺し始め、頭もぼんやりとし出す。
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