第26章 我儘な彼氏は彼女の隠し事を暴きたい
「マイキーくん…私のメイド姿を見たら、みんなの前だろうと関係なく、褒めまくるでしょう?」
「え?ダメなの?カノのメイドなんて絶対に可愛いに決まってるし、むしろ抱きしめてぎゅってしたいんだけど?」
「っ、それがダメなんです!抱き着くなんてもってのほか!変な噂が流れたらどうするんですか!私の今後の学校生活が危うくなります…!」
「別に見られたっていいじゃん。だってオレ達、恋人同士なんだから」
「私、男装中なんですけど。周りから見たら男同士が変にベタベタしてる光景ですよ。なので内緒にしてたんです。マイキーくんが来る間は接客しないでおこうと思って」
「オマエの隠し事も呆気なくオレにバレたな?」
「マイキーくんが強く迫って無理やり聞き出したんじゃないですか」
「だってカノがオレに隠し事とかイヤだし。それなら無理やり吐き出させて、二人で隠し事を共有した方がいいだろ?♪」
「どこの暴君ですか…」
「もしかしてアイツが着てた執事服も文化祭で着るヤツ?」
「あれは勝手に試着しちゃったんですよ。お店の人が優しかったから良かったですけど…もし汚したりしたら大変でした」
「二人で行ったの?」
「いえ、三人です」
「三人?」
「私と悠生くんとチャッピーが貸衣装の予約係だったんです。それでその日は三人で学校帰りにお店に寄って、クラス全員分の執事服とメイド服を予約してきたんですよ」
「…なるほどね」
「これで最初の件は解決しましたよね?」
「まぁな。でも隠し事はすんなよ。じゃないとまた無理やり吐かせるからな。」
「…わかりました」
未来から来たことは
流石に言えない
ごめん…マイキーくん
「これでオレが行っても安心だな!」
「うん?」
「カノのメイド、楽しみにしてるから、ちゃーんとオレにご奉仕しろよ♪」
「ご奉仕!?そんなオプションはありません!普通に注文受けるだけです!」
「でもサービスくらいはしてくれるよね?オレの可愛いメイドさん♥」
「うち、そういうサービスもやってないんで。」
「ケチ!!」
「誰がケチですか!!」
不満げな顔をするマイキーにカノトも言い返した。
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