第26章 我儘な彼氏は彼女の隠し事を暴きたい
「文化祭、一緒に回ろ。カノの行きたいトコ、全部見て回ろうぜ」
「全部見て回れますかね?」
「祭りン時は流石に無理だったけど、でも文化祭なら案外可能かもよ?な、どこ行きたい?てか他のクラスは何やんの?」
「食べ物を売ったり、お化け屋敷だったり、迷路とか占いとか…」
「へぇ、結構いろんなのやるんだな」
「あぁ後は…告白大会みたいなのが生徒会主催で開催されるみたいです」
「なにそれ?」
「好きな人に告白したり、恋人に感謝の気持ちを伝えたり、いろんな"告白"をみんなが見てる前でするんです。しかも一番観客の注目を集めた人には優勝賞品として旅行券がプレゼントされるみたいなんです」
「旅行券?」
「まぁ旅行と言っても温泉旅行なんですけどね。そこの旅館、親の承認があれば、未成年でも泊まれるらしいんですよ」
「どこかのホテルみたいだな。あそこもラブホみたいだったけど未成年でも入れたもんな」
「あ、あれは…ちゃんとした宿泊施設です!いや…"ちゃんとした"というのもおかしいですけど…かなり特殊でしたし」
いつかの海デートの途中、トラブルがあり、マイキーが見つけたというホテルらしき建物で休もうとしたが、その部屋がラブホの作りに似ていたことがあった。
「(あの建物が未だに健全?なホテルなのか、それとも"そういうホテル"だったのかは分からない…)」
「オレ、文化祭とか初めてかも」
「え?自分の学校の文化祭はどうしてたんですか?」
「サボって寝てた。」
「なんという…。本当にマイキーくんは寝てばかりですね」
「カノが隣で添い寝してくれたらもっと気持ち良く寝られると思うんだけどなー」
ぎゅっと腰に回された手にピクッと反応して、マイキーを見れば、ニマニマと意地の悪そうな顔で笑っている。
「寝ませんよ」
「あーなんか眠くなってきたー」
「え!?」
カノトを横抱きにして立ち上がったマイキーはスタスタとベッドに向かう。
「マイキーくん!?」
ドサッとベッドに押し倒される。
「だから…ベッドの上でもイチャイチャしような♥」
ちゅっと唇にキスをしたマイキーにカノトは嫌な予感がしたのだった。
next…