第26章 我儘な彼氏は彼女の隠し事を暴きたい
「もう…しょうがないですね。そこまで駄々を捏ねるなら撮りますよ、マイキーくんとのツーショット」
「!」
「悠生くんの写メは消します」
「やった!」
「(一瞬で機嫌が直った。)」
さっきまでピリついた空気が漂っていたが、ハイライトに光が戻り、マイキーは嬉しそうに笑う。
「ちゅーしてるところがいい!」
「恥ずかしいのでダメです」
「カノダメダメ言い過ぎ!オレの我儘なんだから聞いてくれたっていーじゃん!ちゅーしてるとこ撮りたい!な、撮ろ?」
「可愛く言ってもダメです!携帯取り出さないで!カメラモードにしないで!」
すちゃっと携帯を出し、カメラを起動させたマイキーは撮る満々で、ダメだと言うカノトの話など聞いていない。
「そういやカノの写真って、撮ったことねーかも。こんだけ一緒にいるのに一枚もないってゆーのはなぁ。だからさ……。」
「っ…………!!」
「たくさん撮らせて♥」
手を引っ張られ、起こされると、ソファーに座ったマイキーの膝の上に乗せられる。
「こ、の……体勢……っ」
「こうしたほうがオマエの顔、近くで見られるだろ?ぎゅって抱きしめられるしな」
「と、隣に座るので離してくださ…」
「ダメ。今日はオレの膝の上。たくさん触るって言ったじゃん。会えなかった分、イチャイチャしよーな?」
「(違くて…この体勢でいるのは…その…)」
恥ずかしげに顔を赤く染めるカノトを見て何かに気付いたマイキーは短く"あぁ…"と声を洩らし、ニヤリ顔でカノトを見る。
「この体勢だと思い出す?オレがこうやって下から少し軽く突き上げて、カノが気持ちいー声出しちゃったんだよな」
「あッ、んっ…!」
あの時のように下から軽く押し上げられ、お尻に当たるモノにビクッと小さく身体が震え、気持ちよさそうな声が一瞬漏れる。
「あは、かわいー声…」
「な、何するんですっ」
「顔真っ赤にさせてホント可愛いなぁ。いつか"コレ"がオマエの中に入って、今よりももっと強い刺激与えられたら、カノはどうなっちゃうんだろうな?」
.