第26章 我儘な彼氏は彼女の隠し事を暴きたい

「ほらその顔。オレに図星突かれてどうしたらいいのか分からないって顔してる。…なぁカノ、オマエが浮気してるなんて本気で思ってねーけど、"隠し事"はしてるよな？」



「それは……」



「言え。オレに何隠してる。まさか本当にやましいことでもあるのか…？」



「……………」



「…言わねぇってことはあるんだな。…………、携帯見せろ。」



「え？」



「そっちの方が手っ取り早い。やましい事がないなら見せられるだろ。オマエの身の潔白を証明する為でもあるんだからさ」



「…分かりました」



携帯を開き、悠生から届いたメールをマイキーに渡して見せる。



「あ…？"悠生"？コイツ確か…遊園地の時にしつこい電話掛けて来た奴だよな。そいつとメールのやり取りしてたってこと？」



「やり取りというか、ただ送られてきたメールを見てただけです」



「返信とか返してねぇよな？」



「する前にマイキーくんに声掛けられたので…」



「返信すんなよ。この悠生って奴、明らかにチャラそうじゃん。つーか何でコイツと写真撮ってんの？すげームカつく。」



苛立つようにマイキーは顔をしかめる。



「オレだってまだカノと二人で写メ撮った事ねーのに。しかも距離近ぇし、肩に手なんか置いてるし…」



「勝手に撮られたんですよ。言っておきますけど、ちゃんと恋人がいるからダメだって断りましたからね？」



「断ったのにも関わらず、こうして撮られたのは、オマエに危機感が足りてねぇ証拠だろ」



「何ですかその言い方。私だって撮りたくて撮ったわけじゃないのに」



「だって悔しいじゃん。オマエのハジメテは全部オレが貰うのに、何でコイツに先越されなきゃいけないんだよ！」



「誤解を招く発言はやめてください」



「事実だろ！カノのバージンも、ハジメテの痛みも、キモチイイ快楽も、オレが教えてやりてぇのに！」



「バカ!!そういう話はしてません!!というか大きな声で叫ばないでください…!!」



「とにかく!!オマエの色んな"ハジメテ"はオレが最初じゃねーとヤダ!!」



「(駄々っ子…!!我儘大王!!)」



「オレもカノとのツーショット欲しい!!そいつの写メ消してオレので上書きしろ！」



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