第26章 我儘な彼氏は彼女の隠し事を暴きたい
「は?」
唐突にそんなことを言い出し、腰に両手を回したまま密着していた体を少し離したマイキーがニコッと笑った。
「ちゅーしよ♥」
「何故そういう結論に?」
「そしたらオレの愛がカノを包み込んで、すぐ元気になるだろ?」
「お家なのでダメです。」
「何で即答すンだよ!デレモードもツンモードに戻ってるし!オレだって後悔しねぇように伝えただけじゃん!断んなよ!」
「それ、マイキーくんがしたいだけですよね?」
「うん」
「(そ、そうハッキリと断言されると…)」
「だからオレとちゅーしよ♥」
「うーん…」
「うーん…って何だよ?もしかしてオレとちゅーしたくないの?」
「別にそういうわけじゃ…」
「オレはカノとちゅーしたい。ね?しよ?ぎゅーって抱きしめながら、きもちいーちゅーしようよ」
「だからお家なのでダメですってば」
「むっ…カノがオレとのちゅー拒否る!!せっかく久しぶりに会えたのに、ちゅーしてくんない!!オレのこと拒絶すんなよー!!」
「わざと大きな声で叫ばないでください!!」
「じゃあちゅーさせろ!!」
「しーッ!!!」
人差し指を唇に当てて、頬を膨らませて拗ねるマイキーの口を押さえる。
「何考えてるんですか…!」
「カノがちゅーさせてくねーからだろ。オレ悪くねーもん。」
「だからってそういう我儘は…」
「何だかんだで嫌いじゃねーんだよな?」
「!」
「オレの我儘は付き合うのが楽しいんだろ?それに会えなかった分、今日はオレの我儘たくさん聞いてくれるって言ったもんな?」
「それを今持ち出すのは卑怯じゃないですか…?」
「なぁカノ」
マイキーは耳元に唇を寄せ、低い声で囁く。
「ちゅーさせてくんなかったら、ここで襲うけど…いーの?」
「っ………!?」
囁く声と耳に掛かる息に、ぞわりと身を震わせ、紅く染まった顔でマイキーを見る。
耳から離れ、そんなカノの顔を見たマイキーは、ふとしたり顔で笑む。
「どお?ぞくぞくってした?」
「っ〜〜〜!マイキーくん……!!」
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