第25章 思いもよらない告白
「三人とも予定がなければ、今日お店に行って来てもらいたいんだけど…どう?」
「ん?三人…?」
「宮村とそこの犬っコロと悠生君が貸衣装の予約係になったんでしょ。悠生君!今日予定とかある?」
「!」
「貸衣装予約して来てほしいんだけど」
「んーん、別にないよ。女の子との約束も無いしね」
「つーか三人で行く必要あるか?元々は俺と宮村で決まってたのにコイツが途中で『俺も入りたーい☆』なんて言ったから急遽三人に決まったけどさ…」
「人数は多い方がいいわ。それにサンプルの衣装も借りて来て欲しいのよね。だから頼んだよ」
「よろしくカノト♪」
「うん、よろしく」
「おい吾妻!俺にもよろしくしろ!」
「えー男とよろしくする気ないんだけど」
「俺だってねえわ!いいから!ほら!」
「(メンドくさ…)」
深い溜息を洩らした悠生は内心毒づき、上辺だけの笑みでニコッと笑い、言う。
「ヨロシク〜わんちゃん」
「わ…わわわ…わんちゃんだと!!?」
「犬っコロよりマシじゃん♪」
「おのれ吾妻!!いつも馬鹿にしやがって!!マジで許さん!!」
「あはは〜キャンキャン吠えてマジで犬みたいだな〜」
「だからその馬鹿にした笑いやめろ…!!」
「いい加減にしなよ二人とも…」
相変わらずの二人に呆れて溜息を吐いた。
✤ ✤ ✤
放課後────。
「はい、これで予約は完了です。そしてこちらがサンプル用の衣装になります」
「ありがとうございます」
カウンターで予約を済ませ、大きな袋に入ったメイド服一式と執事服一式のサンプル衣装を受け取る。
「なぁなぁ!見て宮村!」
「お店の中では静かにしてよ」
「めっちゃカッコよくねえ!?」
「ちょ!?なに勝手に着替えてんの!?」
騒がしい友人に声を掛けられ、振り返ると、掛けてあった執事服を勝手に試着しており、慌てて詰め寄った。
「やっぱりコッチがいいよな〜」
「いやまず脱いで!?汚したら大変だから!!」
「何でそんなに慌ててんだ?」
「慌てるでしょ!?」
「あ、お前も着る?」
「着ない!!さっさと脱いで!!」
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