第22章 吾妻悠生
そしてマイキーとのデート当日。
「マイキーくん!おはようございます!」
いつも通りマンションまで迎えに来てくれたマイキーに自然と笑みが溢れる。
「朝からめっちゃ元気だね。おはよカノ。今日の服もすげー可愛い。」
「あ、ありがとうございます。久しぶりにマイキーくんとのデートなのでお洒落を頑張ってみました」
大きめのパーカーにスキニーパンツとスニーカーを合わせた服装をデートの日に選んだ。ちなみにマイキーが気に入っている編み込みも髪の横に作りピンで留めている。
「(あーほんとかわいい。褒めるとすぐ照れるとことかホントかわいすぎ。)」
「今日晴れてよかったですね!」
「カノは晴れ女だな。いつもより空が澄んで見える気がする」
「それは気のせいだと思いますけど…」
「(ちゅーしたいって言ったら怒るかな…)」
「マイキーくん?そんなにじっと見つめてどうかしました?」
「カノ、ちゅーしたい。」
「!?」
突然のキス宣言に驚いて目を見張る。その後、頬が赤く紅潮し、照れた顔をした。
「マイキーくんはここに来るといつもちゅーしたいって言いますね…」
「だってちゅーしたいもん」
「う…えーと…」
マイキーと目を合わせるのが恥ずかしくて逸らしていれば、するりと手を繋がれる。
「一回だけ。一回だけ、ちゅーしよ?」
「!!」
「カノがちゅーさせてくれたら、ぎゅーって抱きしめてやんのになぁ」
「っ…………」
恋人繋ぎされた手にギュッと力がこもる。
「…いいですよ」
「!」
「私も…その…ちゅー…したい、です。」
「っ、その顔…誰にも見せんなよ。オレだけの特権なんだから」
「え──……ンンッ」
伸ばされた手が後頭部に伸び、そのまま顔を引き寄せられキスをされる。ちゅっ…と一回だけ唇を重ねるとマイキーは笑う。
「いつもオレを見ていてくれてありがとな」
そして全身を包み込むようにぎゅーっと抱きしめられる。そんなマイキーの言葉が嬉しくて、照れながら抱き締め返した。
「こちらこそ…いつも私を大事に想ってくれて、ありがとうございます」
そして二人は遊園地へと向かった。
.