第21章 隠さない独占欲
「私が触れて欲しいって思うのは、マイキーくんだけなんですよ」
「!」
「他の男じゃダメなんです。何も感じない。貴方が触れるから私は嬉しいって思うんです。もっとたくさん、触れてほしいって思うんです。マイキーくんだけが好きだから」
「カノ…」
「私、マイキーくんが思ってるよりもずっと、マイキーくんのことが大好きなんですよ?」
"知らなかったでしょう?"
そう言って綺麗に微笑んだカノトにマイキーは目を見開いた。
「ごめん…オレすげぇガキっぽかったな。オマエを困らせるつもりなんてなかった。ただの…醜い嫉妬だ。器の狭さが知れる」
マイキーはそんな自分を嘲笑った。カノトは静かに首を振り、マイキーの手を取り、口元に寄せる。
「それだけ私が大好きってことなんです。その醜い嫉妬も…私を想っていてくれてるからこそ、生まれた感情です。別に器の狭さは関係ありません」
目を瞑り、口元に当てたマイキーの手に軽く口付けをする。ピクっと反応したマイキーがどこか切なさを残しつつ、柔らかげに微笑む。
「どこで覚えたの?そんな可愛い仕草。オレの手を取って、口元に寄せてキスするなんて…えっちっぽくて好きなんだけど。」
「!」
逆に今度はカノトの手を取られ、マイキーの口元に寄せられ、唇に軽く押さえつけられる。
「"大好き"なんて言葉じゃ全然足りない。オレがカノを想う気持ちは"愛してる"の域を超えてる。むしろ愛しすぎて少し歪んでるくらいだ」
「……………」
「オレももっと触れてほしいって思うよ。オマエだけにたくさん…触れてほしい。オレの体はもう、カノしか受け付けねぇんだからさ」
ちゅっと絡められた手にキスを落とす。
「痕、薄くなってきてんな…」
「え?」
上体を倒して首に顔を寄せたマイキーは消えかけてるキスマークを上書きするように真っ白な肌に強く吸い付いた。
「あっ!」
「可愛い声…。これでまた濃くなっただろ。花が咲いてるみてぇに綺麗に付いた」
「んっ」
マイキーがキスマークが付いた肌の上に人差し指を滑らせる。
.