• テキストサイズ

BRAVE You’re HERO【東リべ】

第2章 無敵のマイキー



「声上擦ってるよ」



「だからビビってねーし!!アッくんはアッくんさ!」



「メチャクチャ萎縮してるし」



「タケミチ」



後ろから聞こえた声にビクッと身体を跳ねさせ、タケミチは反射的に立ち上がった。



「後ろだよ」



振り向けば、そこには懐かしい仲間がいた。



「変わんねぇなぁ、タケミチ」



「…アッくん?」



「リーゼントじゃねーから気付かなかったか?」



「あ…ん…」



すると千堂の視線がカノに向いた。



「オマエは…」



「こんばんは」



「宮村心叶都か?」



「うん」



「…そうか。大人になってもオマエは相変わらずモテそうな顔してるな」



「モテたのは学生時代だけだよ。昔みたいに女の子達にはモテなくなった」



男装やめたから当たり前だけど



「美形なはずなのにさ」



冗談を言うと千堂は目を閉じてふと笑う。そして再びタケミチに顔を戻す。



「もっと早く声かけようと思ったんだけどさ、懐かしくてつい」



「(アッくんだ。見た目は全然違うけどアッくんだ。)」



「マイキーさんに会いてぇんだろ?」



「え!?」



「オマエが来るのをずっと待ってたんだ、タケミチ」



「え?アッくん…どういう事?」



「…外で話そう。二人で話したい。いいか?」



「ボクはここで待ってます」



「うん」



「タケミチ君、気をつけて」



「大丈夫だよ。心配すんなって」



そう笑ってタケミチは千堂と共に屋上へと向かって行った。



「ナオトくん、少し外の空気吸ってくる。時間見て戻ってくるよ」



「カノさんも気を付けてください。今は男装しているとはいえ、貴女は女性なんですから」



「ありがとう」



心配するナオトに笑いかけ、カノはビルの外に出た。



「はぁー…」



空を見上げると星々が小さく輝いている。じっと眺めているとスマホに着信が入った。



「(こんな時でも仕事先…)」



溜息を吐き、電話に出る。



「宮村です。…はい、大丈夫です。え?今日ですか?…あーすみません…用事があって…お食事は…はい。いえ…源先生こそお体に気をつけて。はい…失礼します」



通話を終え、スマホをしまう。



.
/ 1219ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp