第13章 夢で会えたら
「(げっ!マイキーくんとドラケンくんと三ツ谷くん!?)」
何でここに!?
思いもよらない客に慌てふためく。
「つーかマイキー、いつまで拗ねてんだ」
「は?拗ねてねーし」
「カノから返信来なかったくらいで不貞腐れんなよ。アイツだって忙しいだけで、別にオマエを無視してる訳じゃねーって」
「……………」
テーブルに肘を付き、そこに顎を乗せ、むすっとした顔で三ツ谷のフォローを聞き流すマイキーに二人は呆れたように溜息を吐いた。
「ほら、腹減ってんだろ?」
「お子様ランチあるぞ」
マイキーにメニュー表を見せる。
「…旗付きのやつ。」
"ハイハイ"と言って三ツ谷はオーダーを取った。口を尖らせて不貞腐れてるマイキーを置いて、ドラケンと三ツ谷は周りを見渡す。
「今日やけに女の客多いな」
「なんかオレら浮いてねぇ?」
「男の客もちらほらいんだろ」
「(…まだ返信来ねぇ。)」
メールを確認するがカノトからまだ返信が来ないことにマイキーは顔をしかめる。
「(いつもなら電話するけど…三ツ谷の言う通り忙しいのかも知んねぇし。でもオレのメールに気付かず他の奴と遊んでたら…)」
考えれば考えるほど苛立ちが募る。
「(あーくそ!もう知んねぇ!次会ったら何で返事くれなかったのか問い詰める!泣いてもぜってー許してやんねえ!)」
理不尽な怒りをカノトにぶつけ、マイキーはガタッと席を立つ。
「どこ行くんだ?」
「便所」
それだけ告げるとマイキーはカノトがいる方向に歩いて来る。
「(え!?何でこっちに来るの!?)」
とにかくバレるとまずい!!
マイキーに見つかる前に慌てて身を隠し、しゃがみ込んで通り過ぎるのを待つ。
「(マイキーくん機嫌悪そうだったな。やっぱり返信返さなかったから?でも…誘われても一緒にご飯は食べに行けないもんな。)」
申し訳ないと思い、顔を伏せる。
「(どうかマイキーくんにバレませんように…!!)」
"今日だけは"と目を瞑って祈った。
「オニーサンかっこいいね。すげータイプだからオレとデートしてよ」
「は?僕男なんで無理で…」
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