第7章 秘密、バレちゃいました。
「タケミチくん落ち着いて。あと喧しいから通話中に泣き喚かないで」
《ヒドくない!?》
サラッと辛辣な言葉を吐いたカノトにタケミチはショックを受ける。
「でも目的ができたでしょ?」
《え?》
「“場地”さんを連れ戻せば、稀咲を東卍から追い出せるかもしれない。タケミチくん、東卍のトップになるんでしょう?だったらこれくらいで弱気にならないで」
《カノちゃん…。オマエやっぱサイコーのダチだな!少し口悪ぃけど!》
「一言余計なんですけど」
《ハハ、悪い悪い。そうだよな…オレ達はこんな所で立ち止まってる暇なんてねーよな!》
「うん。だから頑張ろうよ、ヒーロー」
《おう!》
「(良かった。少し元気になったみたい。)」
《そうだ!聞いてくれよカノちゃん!》
「今度はなーに?」
《オレ!正式に東卍のメンバーになった!ちなみに三ツ谷君がいる弐番隊に入れてもらえることになったぞ!》
「やったね!タケミチくん!」
《おぉ!あとオマエもな!》
「……はい?」
“何で私?”と疑問に思っていると、それを察したタケミチが説明してくれる。
《“オレのいないところでカノが何かされたら心配だから、オレがいない間はオマエがカノを見ててくれ”ってマイキー君に頼まれたんだ。》
「!」
《(まぁ…そのあと“アイツが怪我するような事がもしもあれば…タケミっち、どうなるか分かってるよな?”って笑って言われたけど完全に目は笑ってなかったなマイキー君…。)》
「(どうしよう…嬉しくて顔が緩む。)」
頬に熱を帯びるを感じ、口許までニヤけそうになるのを必死に抑える。
《つーわけだからさ、オマエも正式に東卍のメンバーだな!》
「兄さんには絶対言えない…」
《あー確かに。バレたらマドカさんショックで気絶しちまうかもな。》
「上手くやり過ごさないと…」
《カノちゃんに相談してスッキリしたわ!ありがとな!》
「友達だもん。何度だって相談に乗るよ」
《第一の目的は場地君を連れ戻す!》
「そして稀咲を東卍から追い出す!」
二人は改めて目的を確認し合った。
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