第62章 これからも家族3人で幸せに(❤︎)
「ヴィィィーボォォ!!スパークリング付き合えよマイキー!!!」
「声でかっ」
寺野サウスは海外の総合格闘技のヘビー級王者で、日本に帰って来ると五条ジムに入り浸っているらしい。
「(ドラケンくんと互角だったもんな。相変わらずバケモノ並みで恐ろしい。)」
柴大寿は飲食店をたくさん持つオーナー。八戒は海外で活躍するモデル。柚葉は八戒のマネージャー。
三ツ谷は新進気鋭の若手ファッションデザイナー。ペーパーコンビは不動産。河田兄弟はラーメン屋。
「ダリィけど祝ってやっか」
フリーのカメラマンとして世界中を放浪している半間はバイクに乗って、結婚式場に姿を現す。
「ドレス変じゃないかしら…」
遅れてやって来た海凪は、人気のヘアメイクアーティストとして何人もの顧客を抱えている。
他の世界線で警察官になっていた直人は、オカルト雑誌の記者として充実しており
「体調平気か?」
「うん」
エマは専業主婦になっていた。
「社長ー。何やってんだよ遅刻じゃん」
「緊張して寝れなかったんじゃねぇの?」
千冬はペットブランド"XJ(ペケジェー)ブランド"の社長をしており
「アンタら2人のほったらかした仕事片付けてから来たんですよ!!」
使えない偉そうなダメ社員を二人雇っていた。
「場地さんいい加減獣医になってくださいよ。いつまで学生やってるつもりっスか?」
「バーカ。大変なんだよ獣医はよ。」
「場地さんの頭で本当になれるんすかね?」
「わかるわー社長」
「ぶっ飛ばすぞテメェら」
それぞれ進みたかった道を進み、幸せの中、今日を迎えた。
「まだ始まってすらもねえのにもう目が潤んでる」
「だって…」
「ほんと泣き虫」
これから始まる二人の結婚式に目を潤ませていると、隣に座るマイキーに優しく涙を拭われる。
「新郎、武道。あなたは日向を妻とし、その命ある限り、真心を尽くす事を誓いますか?」
「はい、誓います」
牧師の前には真っ白なタキシードを着たタケミチと純白のドレスに身を包んだヒナがいる。
「(私は知っている。この幸せが当たり前じゃない事を…。何度も何度も失敗して、手繰り寄せて掴んだ奇跡だって事を。)」
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