第62章 これからも家族3人で幸せに(❤︎)
「前はオレがマイキー君と握手したら、カノちゃんも一緒にタイムリープしたよな?でもあの時とは逆で、カノちゃんがマイキー君と握手したことで、近くにいたオレも一緒に戻っちゃったんだよ」
「…なるほど。だからタケミチくんも一緒にこの時代に戻ってたんだね。ところで二人はいつ再会したんですか?」
「ついさっきだよ。オレがカノんちに行こうとしたら家の前にコイツがいてさ。もう二人で喜びあったよな」
「まさかマイキー君がオレを覚えてたなんてビックリしましたけど…。でもこうしてまたマイキー君にもカノちゃんにも出会うことができて本当に嬉しいよ!」
二人と再会できたことを喜ぶタケミチを見て、急に涙腺が緩んだカノは嬉しそうな顔を浮かべる。
「良かったぁぁ〜!!」
「ちょっ!?カノちゃん!?」
「は?」
ガバッと両手を広げてカノに抱き着かれたタケミチは顔を赤くしながら驚き、大好きな恋人が自分以外の男に抱き着いてるのを見たマイキーは声が低くなり、ズモモモ…ッと黒い空気が漂い始める。
「奇跡って本当に起こるんだね!!まさかもう一度タケミチくんに会えるなんて思わなかったから嬉しい!!」
「嬉しいのはわかったからマイキー君の前で抱き着くのやめて!?オレ殺されるから…!!」
「タケミっちさぁ…覚悟できてるよな?」
「あばばば!!!マジで離れてカノちゃん!!目!!マイキー君の目から光消えてる!!あとなんか黒いオーラも出てる…!!」
それが嫉妬心の表れだと気付いたタケミチは、自分の命が駆られる前にカノを引き離そうとする。
「ヒナちゃんがいるくせに人の女に手を出すとかマジで許せねぇんだけど。まさかオレからカノを奪おうとか思ってねーよな…?」
「いやいや最初に抱き着いてきたのカノちゃんなんですけど!?」
「引き離せなかったオマエが悪いだろ」
「すっげー理不尽…!!」
いつの間にかタケミチから離れていたカノは、自分に矛先が向かないように存在感を消していた。
「カノ…」
「っ!?はい!?」
が…マイキーに静かに名前を呼ばれ、ビクッと体を跳ねさせる。
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