第61章 巡り会って、また恋をして。
「はっ…、ちょ、ちょっと…!何で押し倒そうとするんです…!」
「カノ…あー…って、口開けて」
「いやいや!深いのダメって言いましたよね!?もう離れてください!」
「ヤダ。まだちゅーしたい。もっかいしよ?」
「(押し倒そうとする力が強い…!!)」
「カノの腰が砕けちゃうくらい、甘くて気持ち良いのしてやるから…舌絡ませて深いちゅーしよ?な…?」
「も、もう!全然約束守らないじゃないですか!ちょ…っ、押し倒そうとしないで!?」
米神にキスをしながら抵抗するカノの体をソファーに押し倒そうとするマイキー。この後の展開がなんとなく予想できてしまったカノは体に力を入れて、押し倒されてたまるかと必死に踏ん張る。
「何で抵抗すんの?ちゅーするだけじゃん。深いちゅーするだけなのに拒否感強くねぇ?」
「今自分がどういう顔してるか分かってます!?如何にも襲いますって顔で迫られたらそりゃ全力で抵抗もしますよ…!!」
「カノが可愛くてエロいのが悪いんだろ」
「エッ…ロぃとか…真面目な顔して言わないでください。子供に興奮するなんて変態です」
「"子供"じゃなくて"オマエ"だからだろ。好きな女とキスしてそういう雰囲気になったら押し倒したくもなるじゃん」
決して自分の行動を反省しないマイキーの清々しさに呆れて溜息を漏らしたくなったが、付き合う前から彼がこういう人だと分かっていた為、それ以上の反論はやめた。
「オマエがウンザリしてオレから離れたいって言っても絶対離さない。誰の目にも触れられない場所に監禁して死ぬまでオレの傍に置いておく。それで来世でも一緒になって二人で幸せに生きていこう。好きだよカノ。」
「重い重い重い…!!!」
不穏なワードが飛び交い、両手を握られるカノは次々とのしかかるマイキーの重い愛に顔を引き攣らせる。
「重いです愛が!!そして怖い!!」
「それだけオマエのことを愛してるんだから多少の重さでも受け入れろよ」
「(いつも多少の重さじゃないよ!!)」
時折ヤンデレモードに突入するマイキーの重すぎる愛に若干の怖さを覚えつつも、それが二人の愛のカタチだと改めて思い知るカノ。
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