第61章 巡り会って、また恋をして。
「なら断んなよ!カノに拒否られんの嫌いって言ってるだろ!」
「(受け入れないと機嫌直すの難しそうだな。でもこの姿で万次郎くんがいつもするキスされちゃうと…ちょっと困る。)」
「オレの我儘聞いてくんなきゃヤダ!」
「……はぁ。じゃあ…深いやつしないなら1回だけいいですよ」
「!!」
どんな世界線でもマイキーの我儘は健在で、そんな彼の我儘をしょうがないなと思いつつも、最後は結局受け入れるカノ。その関係性は出逢った頃から変わらなかった。
「ほんと優しいなーカノは♪オレがどんだけ我儘言っても必ず受け入れてくれるもんな♪そういうところホント好き❤︎」
「受け入れないといつまでも駄々捏ねるじゃないですか。それだと困るので仕方なくです」
「素直じゃねーなぁ。本当はオレとちゅーすんの好きなク・セ・に❤︎」
耳元に唇を寄せ、にんまりと揶揄うように笑うマイキーにイラッとしたカノ。
「やっぱり帰ろうかな」
「はぁ!?何でだよ!!ちゅーするって言ったじゃん!!勝手に帰ろうとすんなよ!!」
「しー!!声が大きい…!!」
人差し指を口に当てて、拗ねるマイキーに声を抑えるように注意する。
「誰かに聞かれたらどうするんですか」
「別に聞かれても良くね?"今日からコイツ、オレの女になったから"って言えば問題ないだろ。実際、前世からの仲だもんな♪」
「そういう問題でもない気が…」
「なぁ、そんなことより…早くちゅーしよ?」
顔が寄せられ、ギュッと手を繋がれる。
「オレの我儘、いつも聞いてくれてありがと」
マイキーの顔が近付くとそっと瞼を閉じる。そしてちゅっとお互いに唇が重なる。
「ん……」
「(声漏れた可愛い。顔も可愛いし手も可愛いし服も可愛いもう全部全部可愛い。好き、好き好き好き。)」
「………?」
「(あー…久しぶりのカノとのキスすげー気持ちくてすぐ離れんのやだな。もっと…もっとカノが窒息するくらいちゅーして、ハートもいっぱい飛ばして…前よりももっとオレに依存させたい。)」
「ん"!!?」
甘い吐息を漏らして唇を押し付けるマイキーに驚いて目を見開く。
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