第59章 最終決戦

「二代目東京卍會陸番隊隊長柴大寿だ!!!花垣がマイキーぶっ飛ばすトコを特等席で見に来たぜ!!!」



「(まさかあの柴大寿が人の下につくなんて…)」



"でも…"とカノトの瞳に希望が宿る。



「彼ならこの最悪な状況を立て直す事ができる!!」



大寿は地面に座り込むタケミチを見下ろす。



「大将…かつてオマエとやりあったオレだから言える事がある。マイキーをぶっ飛ばせる奴がいるとしたらオマエだけだ。ついてこい！マイキーまでの道はオレが作ってやる!!」



「ハイ!!!」



「行くぞ!!!」



タケミチは大寿と共に走り出す。



「ひっ…」



「どけえぇええ!!」



関東卍會の下っ端たちを次々と薙ぎ倒していく大寿を見て、海凪は言う。



「まるでブルドーザーね。一気に10人くらい吹き飛んだわ」



「彼のケンカは初めて見たけど流石元黒龍の総長だっただけある。味方だとこんなにも心強いなんてね」



大寿が一人で関東卍會の下っ端の大半を片付けると、二人の人物が彼の前に現れる。



「さすがに強ぇーな」



「あ？」



「黒龍を蘇らせただけの事はあるネ」



「だがマイキーのトコには行かせねぇ」



「まずい!!黒龍の大先輩が出た！」



「なるほど、初代か」



焦るタケミチとは裏腹に、大寿はワカとベンケイの生きる伝説を前にしても冷静だった。



「現役退いたジジィ共がオレ様に勝てると思ってんのか？」



「威勢だけじゃ勝てねぇぞボーズ」



「かかってこい伝説ぅぅ!!!」



不遜な態度を崩さず叫ぶ大寿。



「おらあぁぁ!!沈め!!!」



それからの大寿は一方的に攻撃を受け続ける。ベンケイが放つパンチを顔面に受け、態勢を崩す大寿に今度はワカの足技が繰り出される。



「しつけぇなデカブツ!!」



「くっ」



「(相手は生きる伝説。いくら柴大寿でも二人を相手に戦うのは無理があるか…)」



「カノ、万次郎のとこに行って」



「！」



「コイツはアタシが止める」



海凪は半間を睨みながら言う。



「万次郎のこと…頼んだわよ」



「…わかった」



頷いたカノトはその場から離れ、マイキーの元へと向かった。



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